戒名について
戒名は法名とも法号ともいわれ、宗派によって違います
戒名の戒といういうのは戒律のことで、仏教の中で悟りを得るための修行としてあげられている六種類の修行(六波羅蜜)のうちの一つです。その六種とは布施・戒・忍辱・精進・禅定・知恵です。
戒律を守るということはどういうことかといいますと、
在家の男女の場合
- 殺生しないこと
- 他人のものを盗まないこと
- 自分の妻または夫以外と婬らない行為をしてはならない
- 嘘をついてはいけない
- 酒を飲んではならない
という五戒があります。
これが修行が高まるにつれて、十戒になり二百五十戒になり五百戒となっていきます。
こういう厳しい修行ののちに成道して授けられる名を戒名といいます。
しだいに変わりゆく戒名
これがほんらの戒名ですが、しだいに変わってきて、その人の信仰の深さ、菩提寺への尽力の度合い、社会への貢献度などによって授けられるようになってきます。
したがって戒名は修行を積んで生前に授けられるのが本来の姿でが、今は死後受けるようになっています。
つまり死ぬことで煩悩が絶たれ、たくさんの戒律を受けて成就したと見なされるからでしょう。
結局、戒名は仏の弟子になったことをあらわす名前です。
葬式の時、僧侶が戒名をあたえる儀式を行います。
仏の浄土に往生して仏弟子となる儀式です。
この儀式を受戒といいます。
浄土真宗の戒名
浄土真宗では帰敬式(おかみそり)といい、戒名といわずに法名といいます。
一般に、院号、道号(阿号・誉号・釈号・日号)、戒名、位号の全部をふくめて戒名と呼んでいますが、戒名は身分にかかわらず二字となっています。
- 院号・院殿号 信仰の深さ、菩提寺への尽力、社会的な貢献の高い人につけられるもので、戒名料の多い少ないによるものではありません
- 道号 生前雅号とか別名をもっている人がありまが、それと同じです。道号は中国で」はじまり、日本に伝わってきたものです。
- 戒名 前に述べた通りです。
- 位号 男女の性別や長幼を示すと同時に、院号と同じようにその人の信仰の深さに位をつけ、尊んでつけます