一番大切なのは亡くなられたご家族への思い。
そしてお仏壇に向かうことから家族の絆が深まっていく。
それでは最後に一番大切なポイントを述べましょう。
それは、亡くなられたご家族が、そのお仏壇を選んだことを喜んでくれているかどうかです。もちろん、亡くなられた方が喜んでいるかどうかを確認することはできません。でも、自分の心に問えば、きっとわかるはずです。
何も高価なお仏壇を選べば亡くなられたご家族が喜ぶと言っているわけではありません。どのくらいのお仏壇を選べばよいのかは、その方の置かれた立場や考え方によって違っていて当然です。
ただ、自分の気持ちの中で、亡くなられたご家族に精一杯のことがしてあげれれば、それできっと喜んでくれると思うのです。
なによりも、そいした気持ち、亡くなられたご家族を思う気持ち、ご先祖さまを思う気持ちが大切なのではないでしょうか。
そして、そうした思いはきっと亡くなられた方にも通じるはずです。あなたの思いに応えて、お仏壇の向こうからいつもあなたを見守ってくれることでしょう。
亡くなったご家族から「ありがとう」の声を聞きたくありませんか?
お仏壇は亡くなられたご家族と心を通わせる場所なのです。そして、いつの日かあなたが入ることになるお仏壇です。
朝起きたらお仏壇にお供え物をして、家族みんなで亡くなられたご家族やご先祖さまのことを思う。そうした光景はかつての日本ではごく当たり前に見ることができました。そうした習慣は亡き人と心を通わせると同時に、家族の絆を深める大切な役割も果たしていたはずです。
しかし、今やそうした家族の絆を深めるための習慣は失われてしまったかのようです。そのためかどうか、まるで他人同士のようにぬくもりのない生活している家族も増えてきているようです。
お仏壇は家族の絆を深め、ぬくもりのある温かい家庭を築くための装置でもあるのです。ご家族のどなたかが亡くなられたのをきっかけにお仏壇を購入し、家族でお仏壇に向かう習慣がはじまるかもしれません。そして、より一段と家族の絆が深まり、おたがいを思いやる温かい幸せにつつまれた家庭が生まれてゆくことでしょう。
お仏壇は、残されたご家族の幸せを願う亡くなられた方からの、皆さまへの贈りものなのかもしれません。
亡くなられた方の願いに応えて、家族みんなが幸せになってゆきたいものです。
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