お仏壇選び・7つのポイント
そもそも「お仏壇って何なの?」
仏壇は「仏さまを祀るるところで」
「亡くなった家族やご先祖さまの位牌を祀るところ」

 まず、お仏壇とは何のためにあるのか考えてみましょう。これからお仏壇を購入するのですから何の
ためにあるのかわかっていなければヘンですよね。皆様は「お仏壇って間に?」と質問されたら、どう
答えますか。
 「亡くなった家族やご先祖さまの位牌を祀るところ」と答える方のいらしゃるでしょう。
あるいは、「仏さまを祀るるところ」と答える方もいるかもしれません。
 これはどちらも正しい答えです。
ただ、お坊さんに聞いたら
「お仏壇というのは、ご本尊をお祀りして仏教徒としての信仰を深めるところ」とお答えになるかも
しれません。でも、だからといって、亡くなられたご家族やご先祖さまをお祀りするところ、という
答えが間違っているわけではないのです。
 家にお仏壇がなかった方がはじめてお仏壇を購入されるきっかけは、ほとんどの場合、ご家族が亡
くなられたことによるものです。亡くなられた夫や妻、祖父母や父母を偲び、冥福を祈り、供養する
ためにお仏壇を求めるのです。
 また、同時にお仏壇を購入することは、今まであまり仏教を意識していなかった方に関心を抱かせるきっかけにもなります。
 亡くなられたご家族をお仏壇にお祀りして供養することが、仏教徒としての信仰を深めることにもな
ってゆくわけです。
 このように、お仏壇は亡くなられたご家族やご先祖さまを偲び、供養する場所であり、心を通わせる
場所です。そしてまた、亡くなられたご家族やご先祖さまは、お仏壇を通して皆さまのことを見守って
いてくれるのです。

お仏壇のはじまり

日本書記によると、お仏壇の始まりは白鳳14年(西暦686年)天武天皇のもとで、
「諸国の家毎に仏舎をつくり、即ち仏像と経とを置きて礼拝供養せよ」との勅命が出さ
れ、当時の有力者たちが自分たちの持仏堂をつくりはじめたがキッカケになったと
言われています。当時は貴族など、ごく限られた階級の人々だけのものでしたが、室町
時代になって書院造りという建築様式がはじまり、その特長の一つである「床の間」が
普及、ここに仏画をかけ、花立て・香呂・燭台の三具足を置いて日常的に礼拝が行われ
はじめたことが今日のお仏壇の原型だと言われています。その後、江戸時代の中期にな
ると、現代のようにどの家にもお仏壇が祀られるようになったのです。